PTA副会長の後藤です。
去る5/1にPTA役員の何名かを含む有志で「委員・係決め」の振り返りを行いました。
委員係決めは、新年度が始まったほぼ最初のPTAイベントで、一年間を通じた委員、係を決定する場です。
PTAに必要な活動を滞りなく回すためには、委員、係を皆様にご担当頂く必要があり極めて重要な会の一つです。ところが一方で、例年、「やらされ感」のある空気が強く、様々な改革・効率化がなされて行ってきている弦小PTAにとって、いまだに残っている「不」の強い場でもあります。
多くの皆様が感じていらっしゃる「嫌なこと」もあれば、とはいえ、依然と比べるとかなり改善された点も含めて、どう進めると良いのかの指針にしたいと考え、振り返りを行いました。
■委員・係決めの結果
令和5年度は、
・のべ289人
の方の委員・係担当者が決定しました。(その後運動会パトロールの追加募集など、追加での募集もありますので、年間を通すともう少し多い人数になります)
比較対象として令和4年度には、
・218人(当日)
でした。
PTA会員の皆さんのご協力や進行役の方のご尽力、また、昨年度役員主導による「委員や係の継続の推奨」によって、昨年度よりも募集段階で多く集まるという結果となったのはとても良かったと思います。
■どんな意見が出たか
昨年度の学年委員の方から、事前に意見を収集して頂いておりましたことも踏まえて、その場の参加者から様々な意見が出ました。
まとめると下記の通りです。
① ポイント制
ポイント制がなくなったと思っている方がいる。自己集計になったらやりがいもなく委員や係をやる目的が薄れる。
ポイント制は制度上はなくなったわけではないのですが、自己集計に変えたことで「なくなった」と勘違いされている方もいらっしゃるようです。その結果、「ポイントがないなら、やらなくていいんだよね」と考えてしまうケースもありそうです。
② どれをやるべきでどれはやらなくてよいのかがわからない
絶対必要な役割、無くなってもさほど困らない役割、がどれかがわからない。そのため、すべての委員、係を選出しないとダメ、という空気が強くなってしまう。
運営側では重視すべき委員・係として、
・学年委員は各クラスに一人いたほうが良く、出来る限り選出してほしい(クラスで何かトラブルがあった場合に学校側と保護者をつなぐ立場として、機能する。いないとトラブルに気付けない、というケースもある)
・校外委員は特に3年生に交通安全教室があるため、3年生は各クラスから選出してほしい
・卒業対策係は、6年生の卒業アルバム制作の重要な機能を担うので各クラスから選出してほしい
という話がなされていました。
これまでの委員や係の活動見直しによって、いらない委員や係はもうなくなっていると思いますが、「いないと子どもの健全な学校生活や安全が脅かされる」という重要な役割のものと「いると子どもや保護者にとってより良い学校生活や人生が送れる」という性質のものがあります。極論を言えば、手を挙げる人数が少なければ、後者はやらないという選択もありうるわけです。その濃淡を進行役、あるいは保護者全員が分かっていない(今は誰もわかっていない状態です)という状況です。
③ 委員係決めに参加しない人がいる
委員係決めは学校主催の保護者会の直後に実施するが、先生の話が終わった直後に帰ってしまう方がいる。また、お仕事や家庭の事情などでそもそも保護者会も欠席される方もいる。
その場で決めようとすると、欠席裁判にするわけにいかないので、どうしても「いる人だけで決める」ということになってしまう。休んだり帰った人が得で真面目に残った人が無理にやらされる、という空気が出てしまう。
(実際に、すぐに変えられる方の中には、すでに立候補しているし仕事などで用があるから帰る、というケースも多いですし、PTA活動はあくまでもボランティアでやるべきことなので、帰ることそのものがダメなわけではない、ということは分かったうえで)
④ 委員・係の業務内容や業務負荷が分かっていない
「何かはやりたい」「役に立ちたい」と思ってくださる方は多くいらっしゃいます。一方で、やろうと思っても、それが自分が能力的・時間的にできる役割なのか、がわからない。
特に、どれくらいの稼働日や活動量があるのかがわからないと、手を挙げられない。
⑤ 役員が運営を十分理解できていない
現在の委員係決めの運営主体はPTA役員のAチームです。
PTA役員だからPTAのことが分かっているだろう、と考える方もいらっしゃるのですが、役員と言えども、4月は役員就任直後で引継ぎをかろうじてやっているかどうか、くらいのタイミングです。その状況でいきなり委員係決めという重い会の運営が出来るかと言えばかなり難しいものです。(Aチームはかなり頑張って運営されていましたが、就任後1-2週間でやるという設計に無理がある、と感じます)
今年度は昨年度学年委員さんを中心に司会進行を担っていただき、昨年度学年委員さんの準備やご尽力によってなんとか回りましたが、個々人の頑張りによってなんとかする、という体制そのものに無理があるのではないか、という意見も出ました。
併せて、前年度、今年度の役員や学年委員の役割分担も再検討のタイミングに来ているのかもしれない、という意見も出ました。例えば、PTA役員は翌年の4月までの任期とする、という方針に変えることも選択肢でしょう。
他の小学校では、クラスごとに設定しないといけない弦小における学年委員のポジションを除いて、すべて学年ごとに必要人数を除いて役割を決めてしまう、というところもあるそうです。
■今後の改善方針
改善方針は残念ながら限られた時間の中で結論までは出せませんでした。
出た意見としては、例えば、
・来年度の実施に向けて今からちょっと改善するだけで良くなることがありそう。例えば、前年度に委員や係を概ね決めておくことや、委員や係の業務負荷をお知らせする、等。
・抜本的にやるなら、会則の変更も含めて、特別委員会を作り、改革を行ってはどうか
などですね。
他の小学校では、「必ず一人1役割を毎年やらねばならない」ということを決めているところもあると聞きます。また、最初からくじ引きでご本人の意思に関係なく決めるというケースもあるようです。そのため、「こんな嫌な思いをするくらいなら最初からくじ引きにして欲しい」という意見もあるくらいです。
「できる人が できる時に できることを」のスタンスで運営している今の弦小PTAの方針からすると、上記のようなことは逆行することになりますが、もしそれがPTA会員の総意であればそれも選択肢でしょう。
いずれも検討すべき内容ですので、まずはPTA役員の検討事項として検討することにいたしました。
PTA活動は子どもたちにとって、学校にとって、私たち保護者にとって大事なこともたくさんありますし、「(委員や係を)やってみたらとっても楽しかった」という声もあり、ポジティブな面はたくさんあります。一方で、委員・係決めのような多くの方が嫌な思いをするようなこともまだ残されており、PTA全体の改善すべき課題でもあると思います。
今後、検討してまいりたいと思いますので、引き続き皆様のご意見を頂戴でいれば幸甚です。
下記にアンケートを設置いたしましたので、ご意見のある方はご自由にご記入ください。