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家庭教育学級「わかっちゃいるけどほめられない」に参加しました

PTA副会長の後藤です。


11/25土に、文化厚生委員さん主催の家庭教育学級「わかっちゃいるけどほめられない -自己肯定感、12歳までにあげておこう-」が開催されました。


講師は、「ことばキャンプ」の創業者でもある高取しづか先生でした。



根っこのテーマにあったのは、「親バカでいいじゃない」ということでした。日本人は人様から子どもをほめられると謙虚に否定することが多いですが、もっと外でも、家庭でも子供をほめたほうが良いですよね、その結果自分もうれしくなりますよね、ということです。


自己肯定感、すなわち「ありのままの自分を認められる、自分の良い点も悪い点も受け入れる感覚」は12歳までに向上がいったん止まるのだそうです。年齢推移で言えば、

・幼児は万能感高い

・小学校時代にどんどん上がる

・いったん、10-12歳がピーク

・また、20代から伸びはじめる

・60代以降が最も高い、特に男性

なのだそうで、小学生の時期に自己肯定感を伸ばしておきたいですよね。


ここからは私が聞いた感想も含めてに記載します。

(内容が気になる方は文化厚生委員が今後講座録を作られると思うのでご相談ください。本文はかなり私のフィルターがかかっています。)


1.否定語・指示語を言わない/ことばを変えてみる。

 日々の生活の中でどうしても子どもを怒りたくなる、叱りたくなるシーンは出ます。「宿題やってないでしょ?早くやりなさい!」「もう、ゲームばかりやってちゃだめでしょ。」「早くお風呂にはいりなさい!」など、ついつい言ってしまうことがあります。

親ですから言いたくなることはいっぱいあります。一方で、「ほめていいところを伸ばしたほうが良い」とも言われますよね。そんなことは分かってるんです。それでも出来ないのがつらいところ。

まず、否定語や指示語は言わないと決めてみることが大事なのだそうです。例えば、否定語を言ったらカレンダーに印をつけて何回否定語を言ったかチェックするなど。

また、リフレーミング、とも言いますが、ネガティブな言葉も見る視点を変えればポジティブな言葉になります。例えば、「気が弱い→優しい、慎重、気を遣う」「お調子者→明るい、ムードメーカー」などですね。ポジティブな言葉を使っていきましょうと。


2.ほめるための三つの視点

 ほめるためには三つのほめ方があるのだそうです。すなわち、①事実をほめる②可能性をほめる③存在をほめる、の三つです。


①事実をほめる

 小さな事実で良いので「〇〇できたね」「〇〇してるね」など、具体的な事実をほめてくださいと。多くの方が期待値が高すぎて「家族全員分のお布団をかたずけられたね!」というレベルじゃないとほめない、のだとほめる機会が作れません。もっと小さいもので、例えば、「プリント出してくれたね」「挨拶してくれたね」から順番にやっていきましょう。


②可能性をほめる

 何かやろうとしていたことについてもほめましょうと。アメリカでの先生の体験で、チャレンジしたことに対して「Good try!」と言われるシーンが多いそうです。結果に関わりなく、トライしたことそのものが良いのですよと。「〇〇やろうとしていたね」「〇〇しようとしてたのがすごい」という点をほめてみてください。


③存在をほめる

 救命救急をされている方から聞いた話で、子どもが救急車で運ばれてくると親は「命だけは助けて下さい」というのだそうですね。それが普通になってくると徐々に欲が出てきてしまうのだと。ただ、「あなたがいてくれてうれしい」「ありがとう」ということばはとても大事で、三つの視点の中で一番大事な誉めことばだとおっしゃっていました。

 「生まれてきてありがとう」と子どもに言ったことはありますか?


ほめる時のポイントとして、小さな事実をたくさんほめる方が良いとのことです。ことばキャンプでは「すごいね」を使うのは禁止にしているようで、理由は「すごいね」は見ていなくても言えるからなのだそうです。ほめるのも「できてるね」で終わらせて良いのだそうです。「すごい」「えらい」を付けるとほめ過ぎになってしまうので、「〇〇できたね」「〇〇だったね」と単に事実を伝える。小さな事実をシャワーのように伝えるのが良いのだとか。また、体を使ってほめる、スキンシップも効果的で頭をなでたり、ハイタッチをしたり、も良いです。ほめる言葉が出てこなければ、「驚くリアクション」も良いのだそうです。


3.叱り方

 ほめるだけでなく、叱り方も知りたい、と思っていたら叱り方のポイントを教えて頂きました。まず、ほめると叱るの比率はどれくらいが良いのか?


 ほめる:叱る = 9:1


だそうです。東北大学の川島先生(脳トレで有名な)によると、ほめるのは脳の大脳新皮質、前頭前野が活性化するのだそうです。叱られるのは大脳辺縁系、すなわち本能に近い部分に感じるそうで、叱る印象は強烈に残ってしまうとのこと。一方で、ほめるのは頭に残りにくく、繰り返し繰り返しほめることでようやく体感するのだとか。だからとにかくたくさんほめないといけないのです。

叱るときは、


 叱るときは低い声で、一つだけ


がポイントです。低い声にするのは感情に任せて叱らないようにすることで、一つだけ、というのはたくさんことは子どもが記憶できないから、だそうです。「叱られた」という経験が残るだけで何について叱られたかが分からず、結果的に親の顔色をうかがうだけになってしまうのだとか。

子どもの将来を想って叱るのが良いのだそうで、何でもかんでも叱るのではなく、「将来どのような子どもになって欲しいか?」を思いながら叱ることを決めてくださいと。なるほど、なかなか出来ないですが、重要な視点ですよね。



(余りステレオタイプ的な言い方をするのは後藤個人として好きではありませんが)一般に日本人は「ほめる」「ほめられる」ことに慣れていないですよね。ですので、自己肯定感、とかほめる、とか言われると躊躇してしまうケースも多々あります。ただ、今回、なるほどと思ったのは、自己肯定感というのは、「万能感」「自分は偉い」というようなものとは違うのだということです。

ありのままの自分のことを認め、良くも悪くも自分は自分を好きでいること、これが自己肯定感です。決して、自分は偉い、自分は凄い、ということではないのですね。

ほめることも同様で、「ありのままのあなたでいることが私にとってはうれしい」というメッセージを子どもに伝えてください、ということなのだと思います。

将来、メジャーリーガーや日本代表選手になっても良いし、成功するビジネスパーソンやアイドルになっても良いし、何者になっても良い。ただ、何者かになるまえに、まず子ども自身が自分のことを好きになる、自分を認めることが第一歩なのでしょう。

自分を認めるためにも家族から認められる、ということが呼び水になるし、逆に、家族から認められた体験が無ければなかなか自分自身を認めにくい、ということなのだろうと思うのです。


文化厚生委員長が、講座の最後のご挨拶の中で、「自分の子どもをほめるのはもちろんのこと、同じ小学校に通う保護者としてお互いに子どもをほめあう価値観を持っているコミュニティになると良いなと思います」とおっしゃっていて、それもとても印象的でした。


文化厚生委員の皆さん、準備等大変お疲れさまでした。

皆様の参考になりましたら幸いです。




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